ChatGPTで数十秒で質の高い議事録を作成するための注意点とは? 

導入

ChatGPTは、あらゆるテキストコンテンツ作成に革命を起こしています。打ち合わせの議事録作成でも、いままで掛かっていた担当者の手間を省くことになるでしょう。その理由について知りたくありませんか。

本記事では、ChatGPTを使うと、短時間で質の高い議事録が作れる理由について解説します。議事録作成の手順や注意点もあわせて紹介するので、ぜひ参考にご活用ください。

ChatGPTを使えば質の高い議事録が短時間で作成できる理由 

ChatGPTを使えば、短時間で質の高い議事録作成が可能です。その理由について解説します。

質の高い議事録を作れる理由 

ChatGPTが品質の高い議事録を作れる理由は、AIの特徴となる自然言語の処理能力にあります。AIは、大量のテキストデータの学習により文体や表現などを統一しています。ChatGPTによる議事録作成は、大量の議事録テンプレートを学習した上で整えてくれるイメージです。 

また、人間の作った議事録の場合は、固有名詞の聞き取りミスや誤字脱字などの人的ミスが考えられます。AIで作成した文章は、このような人的ミスのない文章を作成できます。 

短時間で議事録を作れる理由 

ChatGPTが短時間で議事録を作れる理由は、実際に議事録を作成することで実感できます。例として、ChatGPTに以下の質問をしてみました。 

「自社の社員が業務短縮を考えていて、それを実現する方法について協議しました。 
それにより、Aさんは、「時期尚早」、Bさんは「もうやめましょう」などと発言がありました。今回の会議は、まとまらないため、次回に行います」 

これは、あくまでも例文であり、文章を短時間でどのようにまとめるかをテストする目的です。上記の質問をChatGPTに入力したところ、以下の文章を数十秒で回答しています。

議事録 

日時:XXXX年XX月XX日 

出席者:XXX氏、XXX氏、XXX氏、XXX氏 

議題:業務短縮についての協議 

議事録:

会議が始まり、議題である業務短縮について話し合いが行われました。
参加者は、自社の社員が業務短縮を考えていることについて共感し、実現する方法について協議を行いました。

その中で、Aさんからは、「時期尚早であり、もう少し慎重に検討すべきだ」という発言がありました。
一方、Bさんからは、「もうやめましょう。現状の業務量が維持できていないのに、業務短縮を考えるのは無謀だ」という発言がありました。

議論が進む中で、参加者のご意見がまとまらず、今回の会議では結論を出せないこととなりました。
そのため、次回会議を継続することとなりました

まとまりのない文章でも数十秒で議事録を作ることが可能です。作成時間は、質問文の内容により異なります。

ChatGPTによる議事録の自動生成方法

ChatGPTによる議事録の自動生成は、以下の手順で行います。

  • 音声のテキスト化
  • 議事録作成の要望を追加
  • 議事録テキストの入力

音声のテキスト化

打ち合わせや会議などは、動画ファイルなどで記録されることでしょう。そのため、議事録の自動生成は、会議の模様を録音した音声の取得から始めます。

その際、議事録はBGMのない環境で録音する必要があります。BGMや雑音の多い中での録音は、発言者の言葉を正確に認識できないかもしれません。また、マイクに近い人とマイクから離れている人の言葉の認識にも差が生まれます。なるべく、参加者全員の発言が漏れないような位置にマイクを設置することが大切です。

会議を録音した音声ファイルは、Googleドキュメントの「音声入力」機能を使ってテキスト化します。ZOOM会議の場合は、録音データを「自動字幕機能」を使って文章化が可能です。それぞれに使いやすいツールでのテキスト化をおすすめします。

議事録作成の要望を追加

ChatGPTによる議事録は、前項で紹介したように、議事録のテキストを入力すればテンプレートに沿って自動生成されます。ただし、議事録のテンプレートを編集する場合は要望の追加が必要です。

たとえば、要望の追加としては「議事録の冒頭に議題、出席者、役職名、議事の概要リストを記載する」などと付け加えることで、要望に添った議事録を作成できます。

ChatGPTに議事録テキストを入力

続いて議事録への要望とともに、音声ファイルから文字起こしした議事録テキストをChatGPTに入力します。出力された文章に対して不足な点があれば、要望を追加して作り直すことも可能です。つまり、もととなる議事録テキストや要望が具体的であれば、出力される議事録も高品質になるでしょう。

作成した議事録の確認と修正の必要性について

ChatGPTで作成した議事録は、確認と修正の必要性があります。ChatGPTで作成した議事録は、自然言語処理されているため、文章構成も整っていて正確な文章と判断されがちです。ただし、生成された議事録をそのまま公開することは避けましょう。

ChatGPTが生成した文章は、誤字や不自然な表現も含まれている可能性があります。人間による目視チェックを行い、文章をより自然なものへと磨き上げるひと手間が必要です。

AIの作成した文章は、人為的な誤字や脱字、表記ゆれなどはないかもしれません。その分、固有名詞の誤りや不自然な表現などが含まれる可能性があります。文章校正などの作業を済ませてから公開することが大切です。

AIで議事録を作る際の注意点

AIで議事録を作成する際は便利な分、いくつかの注意が必要です。

内容の正確性への注意

議事録に限らずChatGPTで作成した文章は、内容の正確性が欠けている場合もあります。前項でも触れたとおり、ChatGPTが出力する文章には固有名詞の誤りや不自然な表現なども含まれます。ただし、文字起こしした議事録テキスト自体が正確ではない場合もあるでしょう。

音声からの文字起こしでは、固有名詞の正確性を確認する必要があります。文字起こし後の確認があいまいだと、同音異義語で表記してしまうことも考えられます。たとえば、次のようなミスです。

  • 発送内容の確認が必要(正)→発想内容の確認が必要(誤)
  • 移動中のトラブルが課題(正)→異動中のトラブルが課題(誤)
  • エラー状態から回復した→エラー状態から快復した(誤)

このような変換ミスは、音声ファイルからテキスト化する際に考えられます。ChatGPTに入力する前の議事録テキストが正確でなければ、自動生成でさらに間違った文章となる可能性があります。そのため、ChatGPT入力前後のチェックは重要です。

音声データ取得時の環境への注意

議事録を記録する音声データの取得では、録音環境に注意しましょう。もし、録音担当も兼ねて会議に参加する場合は、積極的に発言できなくなるかもしれません。その理由は、録音や録画に気がとられるからです。

だからといって、Googleドキュメントを使ってリアルタイムに音声入力もできます。ただし、Googleドキュメントのリアルタイム入力は動作停止も考えられます。その点もふまえて動画や音声の録音も並行して行うことが大切です。

リアルタイムでの音声入力だけではなく、記録した動画や音声を会議後に再生して音声入力するくらいの準備は必要です。その際、倍速再生だと音声の認識ができないことも把握しておきましょう。

機密性の高い情報への注意

ChatGPTで生成する文章は、もととなる質問文がなければ作成できません。具体的で正確性のある議事録を作るためには、内部情報の入力が必要です。そのため、機密性の高い情報を扱う場合は注意しなければなりません。ChatGPTに限らず、一般的なセキュリティの見解として、機密情報の入力は避けておくべきです。

気密性の高い議事録を作成する際は、生成後に重要事項を手入力で追記することをおすすめします。

まとめ

ChatGPTは、使い方によって短時間で品質の高い議事録を作成できます。ただし、完全に丸投げで作成できるわけではありません。議事録を作るにあたって、要所要所の確認が必要です。

議事録を記録する際の環境や音声のテキスト化、ChatGPTで生成した後など、正確性や不自然な表記などがないかを確認しましょう。人間による確認を含めたうえで、AIに任せられる部分の効率化が実現します。